お客様の声・事例
2022.08.11
パート→正社員の際の年次有給休暇付与について
Q:パートタイマーから正社員へ転換します。正社員の年次有給休暇を付与する日(基準日)は、入社日にかかわらず4月1日となっています。同労働者は先日付与したばかりですが、転換後すぐに4月1日が到来した場合、年次有給休暇を付与すべきなのでしょうか。
A:年次有給休暇は、雇入れから6カ月後を基準日といて付与され、以後1年おきに与えられます。入社日が違えば基準日も異なり管理が複雑なため、一律の基準日を付与する斉一的取扱いが認められています。
導入は、切上げ方式で行います。8割出勤の要件では、短縮された期間は全期間出勤したものとみなします。次年度以降の付与日については、初年度の付与日を法定の基準日から繰り上げた期間と同じか、またはそれ以上の期間、法定の基準日から繰り上げます。
導入すると、入社日~斉一的取扱いをした基準日までの長短が考慮されない結果を招きますが、斉一的取扱いをする以上やむを得ないものと考えられるとされています(労基法コンメンタール)。
パートタイマーから正社員転換しても勤続年数とすでに付与された年休の日数は引き継ぎますが、ご質問の場合、転換後すぐに正社員としての基準日を迎えたとしても、付与することが必要と言えます。
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